OSA日記

旅と食と健康とメンタルと

四国遍路 3_3

5月3日

目が覚めた時には窓の外が赤かった。窓を開けると素晴らしい朝焼けで、今日は天気がよさそうだ。 

今回は荷物の軽量化に取り組み軽くしたつもりだったが、それでも歩いていると肩にザックがずしりと食い込む。ここまでで使わなかった装備や服は不要と判断して荷造りし、宿から家に宅配便で送り返すことにする。服などはよく考えたら毎日洗濯するのだから着の身着のままでいいのである。 

7:30旅館Tを出発。 

出発した時点ですでに少々膝が痛いが、歩いているとCW-Xのおかげか、脚の痛みがだんだんなくなってくるので不思議だ。サポータがうまくアジャストしてくれているのかもしれない。

それにしても今日は暑い。雨は嫌だが晴れてもじりじりと肌を焼かれ、日焼け止めも用をなさない。相変わらず波は高いが、晴れた空の下では気持ちのいい光景である。

宿を出て早々に夫婦岩というのがあり、伊勢の本家のように2つの岩の間に綱が渡してある。道沿いすぐにあるので眺めながら通過。

土佐の夫婦岩

三津の集落を抜けてしばらく歩くと海洋深層水の看板が増えていき、11時頃に巨大な青年大師像を横目に見ながら通過。まもなく御厨人窟(みくろど)に到着した。

御厨人窟空海が悟りを開いた聖地で、悟りを開いた洞窟が霊場になっている。これまで眞魚(まお)という俗名だった弘法大師が、「空海」の法名を得たのがここである。

洞窟の中をお参りし、悟りを開いた場所を堪能する。暗い洞窟内から明るい海が見え、なかなか幻想的でいかにも聖地という感じがする。ここは室戸岬の近くでもあり、観光客が多い。

御厨人窟

そこからしばらく歩いて、とうとう上りにかかる。久しぶりの上りで標高差は150mくらいだが、不規則な石段になっていてやはりきつい。疲れと痛みが膝にきているが、まだ登りはまだましなのでがんばって登っていく。

11:30、24番霊場最御崎(ほつみさき)寺に到着。約80キロを歩き通し、3日ぶりの札所である。本堂と大師堂を参り、久々に納経。ここで時間をかけてゆっくり休憩する。
しかし御厨人窟とか最御崎寺とか、このあたりの名前は読み方が難しい。

ここからは海抜0m近くまで下ることになるが、下りはまともに膝に響く。24番からの下りは室戸ドライブウエイという車道を下っていくのでまだ傾斜は緩やかだが、やはり脚が痛いのには変わりない。
 
この道は途中でヘアピンカーブを繰り返すが、崖から突き出したところがあり、手すりも低くてものすごく怖い。怖いが景色はいい。痛いのと怖いのを我慢し、景色を眺めながら慎重に下っていく。

室戸ドライブウエイ

下りきると国道ではなく旧道に入るので、人気のない静かな町並みの中を歩いていく。昼時ではあるが、相変わらず食べる店がない。途中の神社の石段に腰をかけ、昼食代わりに宿で貰ったドラヤキをほお張る。

14時を過ぎた頃、室戸市の中心部に入っていく。25番の津照(しんしょう)寺は地元の人に津寺(つでら)と呼ばれているようで、町中で通りすがりのおばさんに「津寺はそこの路地を入って・・・」と教えてもらう。

14:15津照寺に到着。ここは平地にあるのに、本堂は見上げるような石段の先にある。ため息をつきながら登っていくと、他の人も息切れをして途中で手すりにつかまって休んだりしている。本堂はとても狭くごった返していて、人の隙間をぬってお参りする。下りは手すりにつかまりながらそろそろと降りていき、麓にある大師堂を参ってから納経。

津照寺の階段

今日の宿は津寺のすぐ目の前なのだが、まだ14時台で少々早い。町中に入ったことだし、薬局を探して湿布を買おうと、携帯電話のナビで調べてみる。3軒あるうちの2軒が休みで、開いている薬局で湿布を購入。

しばらく町中を散策した後、本日の宿のY旅館に到着。鄙びた感じの宿だがここもご主人がとても愛想良く、夕食もとてもうまかった。洗濯、風呂、夕食は毎度のパターン。

本日の総歩行距離は少々短く21キロ、歩数は33,000歩であった。多少膝にきたが、CW-Xのおかげか歩くのに支障はなかった。