OSA日記

旅と食と健康とメンタルと

網膜裂孔

数年前出張に行った時、客先を出てふと空を見上げると、視界に黒い泡のようなものがたくさん浮いているのが見えた。

なんだろうと思いながら帰宅したが、翌日も同じだったので、ただ事ではないと思って眼科を探した。時期がちょうど年末で多くの眼科が休みに入っていたが、なんとかやっている眼科を見つけて受診できた。

網膜を開いたままにするという目薬を入れて(散瞳というらしい)、ライトで照らされながら検査をしていると、先生から「出血してるな・・・」と一言。
その後、「網膜が破れているので、すぐに手術したほうがいい」と言われた。網膜裂孔というらしい。

緊急手術と聞いてビビってしまったが、レーザーで網膜を固定する術式だそうで、すぐにできるという。「保険適用でも3万円くらいかかるけどいい?」と言われ、「お金のことを言っている場合ではありません」と返すと、「そうやね」ということで、すぐに手術に。

顎と額を固定され、なにやら装置の方を向くと、すぐに何度もレーザーを照射される。痛くはないが視界が赤くなり、目の奥に重いものを感じてちょっと怖いが、程なく終了。
先生曰く「多い目に打っておいたから大丈夫」とのことで、ようやくホッとできた。

その後、頭部にできるだけ衝撃を与えないようにとの注意を受けて、正月明けにもう一度来ることになった。

視界にできた黒い泡は消えないが、これは出血したもので、マシにはなるかもしれないが消えないとのことで、一生これを見ることになってしまった(飛蚊症のひどいやつ)。

不安な正月を過ごし、再び眼科に行って検査すると、きちんと固まっているとのことで一安心。視界の黒いものも消えはしないながらだいぶ少なくなった。

それ以来半年に一度検査は欠かさないが、今のところ問題はない。

年齢を重ねるといろいろなところにガタが来るが、まさか自分の眼にこんなことが起こるとは思わなかった。

網膜裂孔が進むと網膜剥離に繋がり、こうなると入院しなければならない大手術になるそうで、下手をすると失明するおそれもある。注意することはないか先生に聞いたところ、頭部に大きな衝撃を与えたりしなければ大丈夫、でも突然飛蚊症がひどくなったらすぐに来るようにとのこと。

この手術以来、眼についてはめちゃくちゃ気を使うようになり、痒くなっても絶対こすったりしない。しばらくはちょっと視界の見え方が変わっただけで、ビビってすぐに医者に行ったりしていたが、慣れというものは恐ろしく今では定期的に検査に行くだけになった。

人間の身体とはいつ何がおこってもおかしくはない。防ぐことは難しいが、起こったときの対処法は調べておくに越したことはないと思う。