OSA日記

旅と食と健康とメンタルと

四国遍路 はじめに

数ヶ月前くらいまでは、全くお遍路に行くなんて、考えもしていなかった。
それが、なぜこのように本格的に歩き遍路を始めようとしているのか。

遍路に行こうとしたきっかけを、今もってあまり覚えていない。気がついたらすっかり行くつもりになっていて、なんの疑いもなく準備に入っていた。強いて言えば、鉄道で四国を旅しているときに車窓から遍路姿の人たちを眺めていた記憶はある。大層な旅になるはずなのだが、何が背中を押したのか、とうとう思い出すことはなかった。

行くと決めてからは、散々調べてみた。
札所(寺)は88ヶ所あり、通しで行くと4~50日はかかる。通して参ることを「通し打ち」というが、サラリーマンの身でとてもそんなに時間は取れないので、必然的に比較的休みの取れるときに少しずつ歩く「区切り打ち」となる。

国ごとに区切る「一国参り」や、逆に回る「逆打ち」等いろいろパターンはあるのだが、基本的に遍路というのは決まりごとなどなく(歩かなければならない、という決まりもない)、どこから始めようが、どの順番で回ろうが、全く自由。
いろいろな考え方もあるようだが、全くの初心者だったので、教科書通り1番から順番に回ることにした。

ずっと歩きなので、それに備えて準備する。山登りなどをしていたので、それなりに道具はあるが、これまでの山行と大きく違うのは、ほとんどが平地のアスファルト道ということ。靴からしてトレッキングシューズではなく底が柔らかいランニングシューズが適している。歩きに適しているトレイルラン用の靴と、せっかくなのでザックも新調することにした。

野宿はしないことにしたが、荷物はとにかく軽量化優先で、随分と勝手が違う。基本的にはほぼ一般生活圏を歩くことになるので、何か足りないものがあっても現地で購入すればいいと考えるが、始めてみないとわからないことが多いのも確か。ただ、かなり下調べはしてみて、必要なものは事前に準備していた。 

10月の3連休の前後に、残っていた代休を足して何とか5日間の連休を確保。事前にへんろ道保存協会というところが発行している遍路地図を手にいれ、札所の位置などを見ながら距離を考え、歩くスケジュールを吟味していく。

泊まるところは遍路宿が基本。遍路地図には各地の遍路宿も記載されているので、適当に予約していき、次第に準備が整っていった。